第2章 第3節『整容に関連した・・・』は身じたくの大切さを理解する‼

ごぶさたしております、石田です。約3週間ぶりの更新となりました.../(;^ω^) 自分で決めた計画では、週に1回以上はUPだったのですが、何だかんだありまして...とついつい出来ない言い訳探しを始めてしまいます。「出来ない言い訳でなく、どうすれば出来るのかを考える」頭では理解できているのに、行動に移せない。こういったことは、仕事に限らず生活の中には、あふれかえっております。些細なことでも『なんで?』と掘り下げて考えて、さっと行動に移せる←これが習慣化できる人になりたいと常々思っております。ご挨拶のつもりが、ちょっと長くなってしまいました。

今回の科目は『整容』です。整容と言われても、普段あまり使わない言葉ですよね。言い換えたら、身支度や身だしなみのことです。例えば、洗面・整髪・爪やひげの手入れ・化粧、着替えなどのことです。この整容ですが、本人らしさをつくる上では大変重要なことにもかかわらず、介護の上では手を抜かれがちな行為でもあります。その方の生活の質を高める、心身とも健康になるだけでなくその方の尊厳を守ることにつながってくる行為でもあります。

以前、デイサービスで仕事をしていた時のお話になります。お迎えに伺っても、なかなかスムーズに出てこられない利用者さんの対応で悩んでいたことがあり、送り出しのヘルパーさんに入ってもらうことになりました。それですぐに解決かと言えばそれでも難しく、離れて住むご家族にわざわざ来て頂き、ヘルパーさんご家族交え3人がかりで何とか・・・いやいや、やっとでした。

そこにベテランヘルパーさんが担当されてから突如と状況が好転‼ 玄関先で和やかに談笑して待たれているではないですか(゚д゚)!

いったい、この劇的な変化は「何⁉」なんですが、このベテランヘルパーさんがされたことは「単に普通のことをしただけ」とのこと。さすが、ベテランヘルパーさん。さらっと言われる言葉にも余裕を感じます(*’ω’*)

では、普通のこととは・・・⁉いったい何?ですよね。それは、何も特別なことではなく自分がでかける時に行う=習慣としていることで利用者さんのペースで意向を聞いて行っただけだそうです。単に顔を拭いて、クリームをつける。その後に髪を整える。そして、鏡で見てもらう。これだけのことですが、ご本人にとっては大切にされている、丁寧に対応されていると感じられたのかもしれません。

誰にだって人前に出る時は、時や場所を考えて自分らしい身だしなみを整えようとすると思います。他人に不快感を与えたくない、良い印象をもってもらいたいなど心理的な部分も関係するため、そういった心の動きが行動につながってくるように感じます。授業では、身じたくを整える意義やその効果について理解できるように努めています。

  口腔ケアの説明をする土田先生

口腔ケアについては、実際にケアスポンジや口腔用の保湿ジェルなどをご自身で試し、その立場の方の理解を促します。

衣類の着脱介助は『脱健着患』が原則になります。私が学んだ時代は着患脱健だったような・・・。同じことなんですが、時々ごっちゃになってしまう時があります( ;∀;) 麻痺のある方の場合、脱ぐ時は麻痺のない方から=健側、着る時は麻痺側から=患側行うということ。その理由は、麻痺側の関節などに負担をかけないためです。

実習では麻痺側にグレーのアームカバーを付けて行いますが、介助する方も利用者役も麻痺側が分からなくなることも、しばしば。そもそも、デモを行う講師の私が『どっち⁈』となります。

左右間違っても、単に麻痺側だからではなく、まずは原則としてその根拠を理解することが大事ですね。

 ベッド上での更衣 

ベッド上での介助では、特にベッドの高さを上げる。ボディメカニクスを活用する。この2つが大変、重要になります。前のめりの姿勢のままでの介助になるので、腰にかなりの負担がかかります。腰は、身体の『要』ですから(‘ω’)ノ

 和式寝間着の更衣介助

和式寝間着=浴衣式の介護衣での実習も行っています。着られている方は、余りいないかもしれませんが・・・。だからこそ、取り入れています。なぜなら、今しか出来ない経験をしてほしいと考えるからです。

和装は日本を代表する文化にもかかわらず、着物離れがすすみ 着たことがない、七五三、成人式以来が殆ど。しかも着付てもらってなので、自分で着られる方が本当に少ない現状です。

自分で着られたとしても、年に数回も着物を着る機会もそうそうなく自分で鏡を見ながらとなると襟の合わせが逆になってしまっている。そんな方残念な方を祇園祭でよくお見かけしておりました。若い頃は、私もその幽霊のような一人でしたが( ´艸`)

整容の科目では、さまざまな介助があります。その中で、もっともよく行うであろう更衣の介助は、端的に言うと衣類の交換を行うことです。しかしながら、着替えられたらいいのではなく、その方の着たい服を自ら選択でき、プライバシーが守られ安心した中で行える。出来るところはご自身でやって頂く、その中で体調や着心地などの配慮を伝え対応する。こういった一つひとつがその方の『尊厳』につながるように思います。冒頭のベテランヘルパーさんは、かかわりの中で自然と実践されていたのではないとかと推測します。プロ意識を持った方だと、そう記憶しております。単に介護技術やノウハウだけでなく、その方のQOLを高めるその為のアシストと捉えることが何よりも大切だと考えております。

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