第2巻 第2章『生活と家事』は今でしか・・・今だからの授業

こんにちは。石田です。前回はこの単元の導入部分をご紹介しただけで終わってしまいました(;^ω^)…。90時間のカリキュラム、このペース配分で大丈夫なのか?

そこは、「はい。大丈夫です(´-ω-`)」とお答えできます。他の科目から比べるとかなり授業時間にゆとりをもたせています。6時間はとっています。

理由としては2つ、
1つ目は、ここでの受講生さんは修了後すぐにヘルパーで活躍される方が殆どなんです。ヘルパーとしての必須項目をしっかりおさえて頂きたいこと。

2つ目は、次の実務者研修では(多分…)授業はなく自分でテキストを読んで課題やレポートを提出となり、授業を受けることはないかと思われます。となると、この科目、初任者研修でのこの時間が最になってしまうこと。

皆さんが介護福祉士の試験勉強をする際には、あまり重点を置かない⁈項目でもあるようです。

しかし、「知っている」だけで「やったことある」だけで点数に結びつく項目でもあるのです。

ならば、今おさえておきましょう。おさえるなら記憶に残るように。前置きが長くなってしまいました。では、ご紹介♪

 裁縫の基本的技術

授業では、玉結びから玉止め。なみ縫い、半返し縫い、本返し縫い、ボタン付けなどをして頂きます。小学校以来、裁縫をしていない方が多い中、意外にも「運針」が得意な20代前半の男性がいらしたり、得意そうな女性が「裁縫なんて、絶対に嫌‼」と言われたり。いろんな場面や一面にふれることが多々あります。うまくできることに重きはおいていません。手技と理論を知って頂きたいだけなんですと説明して、何とかやって頂くこともあります・・・

第34回の国家試験に「裁縫」に関する出題がありました。答えは、まつり縫いなのですが知っているだけで解ける問題でもあり、そういった場面での基本的な方法を知っているだけでの「勝ち」なのです。

 洗濯表示はカルタで覚える♪

 読み手と審査員、点数係に分かれてのカルタ大会

洗濯表示は消費者庁の「洗濯表示カルタ」で楽しく学べて、しかも覚えられます。他に双六もあります。詳しくは消費者庁のホームページをご参照ください。

洗濯表示はよく出題されていますし、利用者さんの洗濯をする際に役に立ちますから。

そもそも、洗濯表示を確認して洗濯することなんて余りないですよね。服を選ぶ基準に自宅で洗濯出来て、取り扱いやすいものは必須になってますよね⁈

知っているだけでも、ちょっとハナタカになれる。一目置かれる...かもしれない。

 献立を考えるワーク

このワークでは3つのことを発表して頂きます。①はメニュー②材料③なぜそのメニューにしたのか。

ワークから皆さんのそれぞれの考えや思い、こだわりから「ひととなり」まで感じられます。好きな授業の1つですね(´-ω-`)

皆さんの反応や試験の傾向もふまえながら、組み立てる授業での副産物はたくさんあります。

第2巻 第2章『生活と家事』のその前に・・・

こんにちは。石田です。次の授業作りを考えるものの、初任者研修は何しろ範囲が広く、しかも奥が深い。深めれば深めるほど、現在地が分からなくなる...(+_+) なのに、探求してしまいたくなるのです。

そんな自分を受け入れながらも流しながら、それでいて毎回何かしらよく言えば進化⁉させております。

特に大事なところはZOOM(◎_◎;)で、そのためテキストから離れることもしばしば…。

この単元に入る前に必ず「不便な生活を考える」ワークをして頂きます。

 生活の中での「不便」とは?

どの意見も「確かに‼」と思えるものばかり。「NO 〇〇 NO LIFE」といったところでしょうか。

ここで『毎日読みたい365日の広告コピー』ライツ社さんの本からある企業のキャッチコピーを紹介しています。

〜当たり前の日常の”当たり前”はどこかで誰かがつくっている〜2013年 東京電業協会(ポスター)

この日常は「いつもの」「普段の」「毎日の」「日々の」「ふつうの」にも言い換えできるのではないかと思います。「いつもの」が「ではない」時に不便に感じるのではないでしょうか。いつもが「当たり前になっている」感覚です。その時にいろいろと不便を感じ、不満になったり、不快になったり、不安になったりするのではないかと思います。皆さんの「ふつう(普通)」は、不便になって改めてふつうの生活を感じるのではないでしょうか。

高齢者や障害のある方の生活のふつうは皆さんの「普通」ではないこと。「不通」であること、その生活のあらゆる場面を支援していくということ。その不通を「ふつう」につなげる一番身近な存在が介護の仕事に就かれる、特にヘルパーさんだとお伝えしています。

かなり以前、授業の中で先生が福祉を「つうにらすあわせ」と教えてくださいました。福祉とはと言われても全くイメージができないでいた私は、「なるほどっ! 先生すごい!(^^)!分かりやすい」と人一倍、感心しておりました。シンプルで記憶に残る、それが授業作りのベースになっているように思います。考えてみたら、ポスターを作るような感覚で作っているのかもしれません。

この日は、漢字の?国語の?哲学の?何の授業?なのかと思われるかもしれませんが、知識や技術だけでなくもっと大事なことを伝えたくていろいろな分野からの引っ張ってきています。

このワークでは最後に「当たり前=当然」の対義語を考えて頂いてゴールとしています。

しかしながら、授業作りにはゴールはありません(;^ω^)…。

第2巻 第1章『介護に関する基礎的理解』は、まさにその通り⁈

ごぶさたしております。石田です。ちょうど先週に第9期生の皆さんが修了され1週間が経ちました。気が付くと桜の花があちらこちらに・・・🌸本当にいつの間に。

 広沢の池の枝垂桜

今回、開講中の様子をタイムリーな投稿ができればっと意気込んでいたものの・・・。授業と投稿を並行する以前に時間にも気持ちにも余裕がなかったなぁ。人知れず一人わちゃわちゃしておりました。前回、余裕ができたと言っていたはずなのに・・・。これは、今後の個人的な課題として...。

さて、今日ご紹介するのは第2巻第1章の『介護に関する基礎的理解』についてです。ねらいとしては、理論や法的根拠に基づく介護の基本的な考え方を習得することですが、『こころのしくみ』と『からだのしくみ』の2本立てで学んでいきます。

第6章『老化の理解』で浅田先生が♡あふれるレジュメの中で触れてくださっているので、受講生の皆さんも理解につながりやすいのではないかと思います。

 

この単元からは『もくもく(目&黙々)ワーク』に取り組んで頂いています。

 受講生さんの作品

まず、何色から塗ろうかなとか、どこから塗ろうかな、ここが〇〇なのか・・・と塗りながらも色々考えられているかと思います。単に覚えるだけでなく、取り組みながらご自分の何かにつながればとのねらいがあります。

 内臓エプロンで理解度チェック

毎回お直しが必要な状態の内臓エプロンです。各部位の重さに耐えきれずにえらいことになっておりますが、皆さんには「分かりやすい」と大変好評なんです。エプロンとしてつけると内臓の位置が感じられる、例えば腎臓が腰の辺りに位置するといったように工夫をしております。A〇azonさんで購入しようと思ったのですが、内臓の部位が足りなく・・・。で作ってみた次第です。

受講生さん一人に1部位ずつ、まずは知っている名称を貼っていくといったシンプルな流れなのですが、『あーっつ↓』『おぉっ↑』などのどよめきが起こり、楽しみながら覚えられます。時々、名称が2つあり混乱する場面もありますが( ´艸`)

こころとからだのしくみ、そのつながりを知ることで、実技や演習で「なぜ説明や同意・確認が必要なのか」「どうして声掛けをするのか」その気付きが得られるように・・

「人間の感情は、日常生活において行動の原動力になり、また行動を支配する重要な役割を果たしている」

普段は全く考えもしないことかもしれませんが、「まさにこの通り」と改めて思います。

第8章『障害の理解』は伝えたい思いがいっぱい

こんにちは。石田です。今週から第9期グリーンライフカレッジ開講いたしました。今までであれば、開講すると食事が摂れなくなります。緊張なのか、ある種のハイ状態なのか…自分でもよく分からないのですが、ストイックに過ごしておりました。帰ると一旦、玄関で座り込まないと中に入れないというくらい。今年で3年目に入り、慣れてきたのか…いやっ、余裕が出てきたのか こうして、ブログの投稿をするまでになりました。自分の中では、すごい成長‼と自画自賛(*‘∀‘)しております

さて、今回は第8章「障害の理解」です。ご紹介するまでに最初にお伝えしておきます。実は…「障害の理解」は得意ではありませんっ(゚д゚)!二十数年、この仕事に携わっておりますがその殆どが介護保険サービスでおりました。中でも認知症の方との関りが多く、障害サービスはご縁がない状況でした。

・知らない
・分からない
・関わらない
といくら長く「介護」の仕事に就いていても苦手分野になってしまいます。

その苦手を克服させて下さる、ある方の出会いがありました。その方を通して、ご家族、関係事業所の方々と関わらせて頂いたことが、授業を担当できるまでになりました。今ではもう、お会いできなくなりましたが、府庁に行けば作品に出会えます☆彡

 京都府庁に掲げられているタペストリー

「障害」の表記は、「障がい」や「障碍」など文献によっては様々ですが、授業ではヘレンケラーの名言を引用して伝えています。
『障害は不便であるが、不幸ではない』

障害をどうみるかスライド 授業のスライド

障害は、生きることについての健康問題。ICIDH(国際障害分類)を引き合いに、ICF(国際生活機能分類)の視点の重要さをお伝えします。

 ICFを語呂で覚え方を紹介

この章は1.5時間のカリキュラムですが、伝えたい思いがあふれんばかりでございます。

第7章『認知症の理解』は、ちゃんと知るからまず始める

こんにちは。石田です。このコーナーを担当するようになり、投稿するブログの内容を常に考えるようになりました。少しでも初任者研修・グリーンライフカレッジのことを知って頂ければとアンテナを立てて過ごしております

今回は、第7章「認知症の理解」をご紹介いたします。私が介護に入った当初は「痴呆症」と呼ばれておりました。その当時のテキストなんかには「痴呆」との表記が…。名称が「認知症」となり約20年経ち、すっかり定着し知られるようになりました。

ただ、「認知症」という名前や代表的な症状は知られていても、皆さんの「知っている」はまちまちです。ご自分の周りに、身近に認知症の方がおられるか否かで全く変わってきます。そこで、皆さんの持たれている認知症のイメージを伺いながらももし自分が認知症だったら…で個人ワークをして頂いています。他人事を自分事に捉える。視点が変わってきます。

 本日は晴天なりの1コマ

認知症を分かりやすく、正しく知ってもらうために『本日は晴天なり』のDVDを視聴しております。以前、受けた研修でこのたけちゃん一座の寸劇を見てから、すっかり魅了された一人でございます。すぐにDVDを購入しました(*’ω’*)

認知症のご本人の思い、家族のそれぞれの思い、近所の方との関わりなどデフォルメされてはいますがリアルな内容に初めての方には分かりやすくご存じの方には(あるある)で見て頂けます。笑いあり、時にはホロリとするそんな教材からスタートします。

 ご存じ?ラクダテストです‼

☝の絵の中のラクダを見つけ出せたらアルツハイマー型認知症ではないそうです。最近、よく忘れるとこぼしていたら、このイラストを3人の友人から送られてきました・・・

この章では、医学的側面からみた認知症の基礎などにもふれています。健康管理や治療や予防などかなり専門的な分野となります。それには、脳の構造を知っておかないといけないんですね。

そこで、お絵描き感覚で覚える「大脳」の書き方をレクチャーしています。

 この絵が描けたら大脳は「勝ち」

 4大認知症のポイントも語呂で紹介

認知症の領域は、多岐にわたります。初めての方には難しいイメージが大きいかと思います。また、実際に認知症の方の対応を通して、苦手・無理と感じられる方も多いのではないでしょうか?

過去の現場でも「〇〇さん、認知があるから」「認知がきついから」なんて会話、よくありました。そもそも「認知」って⁈こと自体、間違ってますけど…(~_~;) 認知症の「人」になっての会話です。その人の病気の「認知症」ではない話の流れがムカつきました。知らない、分かってない人ほど「認知」で片づけている気がするのは、私だけだろうか(-_-;)

そんな思いもあり、ここでは認知症を正しく理解することを一番大事にしております。